東京都中学校PTA協議会
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平成19年度 都教委への要望事項の回答について

平成19年11月6日
東京都公立中学校PTA協議会
会 長  野 口 和 正

 平成19年10月15日(月)、都庁第2庁舎会議室にて要望事項の回答についての会議が開催されました。
内容によって担当する部署の係長・主事の参加を得て、口頭による考え方の説明や回答がありました。
内容に沿ってまとめましたのでお知らせします。

東京都教育委員会への要望と回答

1.教員について

生徒の学力格差が進み、保護者の教育力や考え方に著しく差がある中、1クラス40人では、教員が生徒一人一人に対応することが難しくなってきております。ここ数年本協議会では、
教員の数の増加を要望してきました。これに対し「チーム・ティーチング、加配、養護教諭の複数化と、これらを含め少人数指導の充実に努めています。」との回答がなされていますが、充分とはいえる状況ではありません。教科指導、生活指導、進路指導と各学校が抱えている課題は多種多様です。このような状況から、区の予算によって教員を配置し、国の基準よりも少ない人数の学級規模での学校運営がなされているところもありますが、教育の機会均等の考え方からしても地域間格差は矛盾のあるところと考えます。

  1. 教員の大量退職が現実問題となり、教員の採用に当たって教師養成塾の設置など、都教委では様々な取り組みがされていると思いますが、数の確保とともに教員の授業時間の軽減や給与の向上など待遇面を改善し、「質」の高い教員の確保を積極的に行っていただきたい。

    【回答】教員の授業時数の軽減については、現状の予算の中では困難な状況です。
    教員の養成にあたっては、研修、養成塾や教師道場などを設置し対応しています。
    教員の採用選考にあたっては、社会人選考の拡大や大学推薦制度の拡大など多様な選考を実施し優秀な人材の確保を図っています。
    新規採用教員については新規採用教員の選考合格者と期限付任用教員とをあてています。
     
  2. 部活動振興基本計画などにより、部活動が職務として明確化され、試合の引率などによる顧問教員の代休をいかに確保するかという新たな課題に各学校は直面しています。この課題解決の一助となることからも、また、少人数指導や学級経営の工夫など一定の教育内容を確保するためにも教員の増員を求めます。

    【回答】教員の配置は、国の義務教育標準法をふまえ定めている中学校の教職員配当基準に基づき行なっていますが、国の「第7次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画」は終了しています。(13〜17年度)今後の国の定数改善の動向、予算状況をふまえ引き続き検討してまいります。
     
  3. 司書教諭について
    豊かな心と確かな学力を獲得するためにも国語の力が基本と考えられ、一層の読書指導の充実が求められています。また学校図書館は読書の場所だけでなく、学習情報センターとしての役割があります。調べ学習のための資料集めや、図書館を利用した授業づくりなどの担当は司書教諭となります。図書館支援ボランティアが活用されている学校も多く、学校司書や学校図書事務臨時職員を配置している地区もありますが、学校図書館運営に当たっては司書教諭が中心となります。配置されていても各教科および担任との兼任となっていますので授業負担の軽減には一層の努力をお願いします。また、全校各1名の専任の司書教諭の配置をお願いします。
     
    【回答】司書教諭は、学校図書館法において「教諭を持って充てる」とされ、都教育委員会では、司書教諭の資格を有する教諭が担当する校務分掌と位置づけています。学校図書館の利用指導については、司書教諭を中心とした学校の全教職員の協力体制のもとで行われると考えており、専任の司書教諭の配置は、都の厳しい財政状況からも困難な状況です。また、司書教諭に対する持ち時間数の負担軽減措置については、これまでも中学校において、12学級以上校の司書教諭に対して2時間の軽減措置を行っているところですが、これ以上の時数軽減は困難な状況です。
    司書教諭の軽減措置に伴う講師時数の配当は、これまでどおり対応していきます。

 

2.スクールカウンセラーについて

  1. 都は他府県よりも先進的な取り組みとして、平成15年度より全公立中学校へ配置しています。さまざまな悩みを抱えている生徒や保護者が多くなってきて、それらの相談活動を効果的に行うにことについても、また教員の心理的負担を軽減する上からも、スクールカウンセラーの存在は大きいものです。「文部科学省の設置基準は1週間に1日8時間、1年間で280時間。(35週)の配置」と説明を受けていますが、都独自での増員と配置時数の増加を求めます。
    またスクールパートナーの存在も大きく、この制度の積極的運用と増員をお願いします。
     
    【回答】東京都では15年度から公立中学校にスクールカウンセラーを配置しています。現在の国の基準である週1日勤務のサイクルを生かしながら、スクールカウンセラーが教員との連携を深め、学校が組織的に相談機能を充実させ、その成果をあげています。また、スクールパートナー事業としては、スクールカウンセラー配置事業と、東京都教育相談センターが進めるアドバイザリースタッフ派遣事業が上げられます。アドバイザリースタッフは、今年度222名が登録しており、18年度は全校種で137件、975回の派遣を行い、相談や支援を行っています。

 

3.部活動について

  1. 本年4月に教育庁より「部活動振興基本計画―運動部活動振興に向けた20の提言―」が発表され、「部活動顧問ハンドブック」がつくられました。これらの都の取り組みの方向性は評価できるものだと考えます。今後の取り組みとして予定されている文化部活動の振興も含め、中学校を管轄する各地区の教育委員会への積極的な働きかけをお願いします。
  2. 都校長会の調査から教員の約84%の教員が顧問として活動しているとありましたが、顧問教員の異動により部活動が停滞、廃止等になっているという学校もあります。教育活動の一環として位置づけられている部活動が存続できるようにと管理顧問や外部指導員の導入が行われていますが、市区町村での対応となっている外部指導員制度に対し、制度の充実や待遇改善に一層の働きかけをお願いします。
  3. 顧問教員の土曜、日曜日の活動にあたって代休を認めない地区の教育委員会もあり、その対応は区市町村によって異なっているようです。今後の部活動を円滑にできるように顧問教員の特別勤務手当ての増額をお願いします。
     
    【回答】土曜日・日曜日の部活動指導業務については、顧問教諭等に係る負担が大きいこと、勤務時間の振替が困難である場合があることなどの課題は認識しています。このため、国準拠であった部活動指導に係る業務に対する手当の額1,200円(4時間以上従事)を改正し、19年度から1,600円に増額しています。また現在、国において教職員の給与のあり方についての検討が進められており、これらの動向もふまえて、今後都として、教員の資質・能力の一層の向上に資する給与制度を構築していきたいと考えています。その際、部活動指導に係る業務などに対する教員の処遇についても前向きに検討していきたいと考えています。
    部活動の設置管理者は地教委となっており、中学生については広域的な観点から共通する部分は同じベースでというお願いをしています。

 

4.特別支援教育について

  1. 特別支援教育の支援機能の整備にあたっては、本年7月に出された「東京都特別支援教育推進計画 第二次実施計画(案)」に「都教育委員会が全都的な視野に立ち、区市町村との連携体制を統括する。」とあります。公立中学校における特別に支援を必要とする生徒への対応について、教育現場での混乱を最小限にするためにも、特別支援教育コーディネーターの専任化を望みます。
    介助員の人的支援に地域間の格差が出ないように、また全教員の資質向上に向けて都教委の積極的な指導をお願いします。
     
    【回答】特別支援コーディネーターの専任化については、国の方向にならっており、困難な状況です。特別支援コーディネーターは区市町村から推薦された教員が、特別支援教育について「養成研修」を受講します。年間10回くらい継続して研修し、区市町村内のコーディネーター研修の講師などになり、研修を発展させています。教員の資質向上に向けては、個別の教育支援計画のQ & A を載せたリーフレットを作成しています。また19年度、小中学校教員対象に30名から600名にいたる様々な研修を実施しています。
     
  2. 特別支援教育の啓発活動について都として積極的に取り組み、指導を望みます。特に公立中
    学校における対応について都はどのように考えているのか、地域や保護者にわかりやすく説
    明していくようお願いします。
    【回答】特別支援教育推進計画の中で、都民への理解啓発促進のための取り組みとして、特別支援教育に関するビデオを作成したり、説明会など実施します。

 

5.学校運営、組織に関して

  1. 現場の経営者たる学校長に対する管理職手当も含め、教育現場の予算、人事裁量権の更なる
    拡大を望みます。
     
    【回答】20年度の予算の見積もり方針では、最小の経費で最大の効果が求められており、普通旅費についても非常に厳しい状況ですが、引き続き予算の確保に努めていきます。
    管理職手当については、教員の給与制度全般を見直す中で、今後検討していきます。
    人事異動は、人材育成と能力開発等、校長の人事構想をふまえ取り組んでいます。
     
  2. 主幹教諭は校長や副校長を補佐し、学校運営の効率化を図る狙いでの制度の導入ですが、まだ校長・副校長の負担軽減には至っていない現状があります。
    「教育管理職等の任用・育成のあり方検討委員会」で、考えられている課題について大いに検討
    していただき、実施できるものは早々にお願いしたい。学校の教育力アップには校長・副校長
    の諸用件の軽減も欠かせない状況です。主幹の教員が配置され学校が迅速・的確に機能し、子
    どもたちの教育環境が向上するよう、望みます。また主幹教諭の処遇改善に向けては一層の働
    きかけをお願いします。
     
    【回答】「教育管理職等の任用・育成のあり方検討委員会」を設置し、検討を進めています。
    主幹制度の効果的運用については今後とも向上を図っていきます。主幹の処遇については、職責・能力・業績をより一層重視した給与制度を構築するという観点から、主幹の職責に見合った給与水準となるよう、国における教員給与についての検討状況をふまえ、都人事委員会に対して引き続き要望していきます。
     
  3. 地域性も考慮して教職員の車利用を禁止から一部容認へ再考をお願いします。
    学区域内での交通の便の悪さが、教員の出張時間や部活動顧問の引き受けの状況等に影響しています。
    【回答】都として、交通量の削減を皆さんに求めている状況があります。都職員は原則として認めていませんが、決まられた範囲内で、申請に基づき認めている部分もあります。出張において立地によって車利用を認めている学校もあります。教員は区市町村の職員としての対象となりますので、それぞれの区市町村での対応となります。

 

6.学校環境の改善について

  1. 未だ耐震調査が行われていない学校が多数あるとの報道があります。都内における実態はどうなのでしょうか。
     
    【回答】平成19年6月8日に発表された文部科学省の「公立学校施設の耐震改修状況調査」によると、平成19年4月1日現在の東京都における公立小中学校全校の耐震化状況については、全棟数7,230棟中、昭和57年以降の棟数が1,647棟あり、昭和56年以前建築の棟で耐震性がある及びすでに耐震補強済の棟数が3,587棟あります。したがって、耐震化率は72.4% となります。
     
  2. 学校における子どもたちの飲料水の安全について、都教委はどのように考えていますか。
     
    【回答】「水」は学習環境において重要です。都は都立学校への指導をしています。
    都立学校の水道水の直結給水化を推進している状況については、本日欠席の部署が担当ですので、回答は控えさせていただきます。
    都水道局では、都内公立小学校の水飲栓を直結給水方式に切り替えるに当たって、補助金を出していると聞いています。中学校について補助金の話は聞いていません。飲料水の安全管理については学校を設置した区市町村教育委員会で、それぞれの担当課の責任において行っています。区市町村教育委員会から問い合わせがあれば、都はアドバイスを行っています。


都教委への要望は次年度予算要望や施策に何とか組み込んでもらおうと、子どもが在籍している親の立場から要求しています。日々進んでいる学校教育の中では保護者が一番情報のない状況となっていますので、都教委の考え方や対応を問うことも目的の一つであると考えています。学校への応援、支援の立場から保護者としての意見を主張していく部分もあります。回答が想像できることでも保護者の主張として何度でも要望しています。

 

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